それは違法かも。
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これって違法?会社編
q 企業版の中古ソフトが売られています。

q 職員が自発的に開発した業務用プログラムの著作権は?

q 自宅のパソコンで使っているソフトを職場でも使いたい。

q 上司の命令で不正にソフトをインストールした。

q 新入社員教育のためのコピーは「教育目的」に入りますか?

q 企業内の違法コピーで罰せられるのは誰?



q 企業版の中古ソフトが売られています。
 あるソフト販売会社のホームページでは、通常では考えられないほど安価でパソコンのソフトが売られていました。
 販売会社に「違法ではないか?」と質問したところ「当社で取り扱っている商品は「本物」=「市販品」という考えにおいては、本物ではありません。すべて倒産した会社などから格安で払い下げられた企業版の中古品です。よって、一度他社でライセンス契約がされてしまっているため、ライセンス認証やウェブサポート(無償アップグレード等)は受けられません。しかし、一度認証はされておりますので、使用期間制限や機能制限などは一切ございませんので、ご安心ください。」との返信がありました。
 「ご安心ください」とありますが、どうも「安心」できません。本当にこのようなソフトを購入しても大丈夫なのでしょうか。
a  企業版の中古品は、ボリューム・ライセンスを受けて、従業員のパソコンに分散コピーしたものが大部分です。マスターは真正品ですからCD-Rであるはずはありません。
 ネットオークション市場には、こうした不正品が大量に出回っています。ネットオークションでは、真正品をうたい、自分のホームページに誘って、不正コピー品を販売するものもあります。
 当協会には、会員各社から自社製品のコピー品に対する削除要請が相次いでおり、ネットオークション業界最大手のヤフーオークションには、この削除をお願いしています。その数は、毎月千件を超えます。
 このすべてが削除されているわけではありません。商品説明がだんだん巧妙になっており、不正品か真正品か分からないものも混じっているからです。そのため、不正品をつかまされる人もいるわけです。売った方は、著作権法違反ですから告訴されれば、罰金や懲役刑もあります。うっかり買った方は、個人的に使用する限り罰則はありませんが、不正品と知りながら業務で使用すれば、「みなし侵害」となり、不正コピー品を販売した者と同じ罰則が適用されます。
 個人的な使用には罰則がないからといって、うっかり手を出すと、充分に機能しなかったり、ウイルスに感染していたりで、結局、高くつくことにもなりまねません。ご注意ください。
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q 職員が自発的に開発した業務用プログラムの著作権は?
 学校で校務分掌として教務部に属しています。本来、成績の処理は担任の仕事なのですが、各担任が忙しくしている様子を見て、成績を処理するプログラムを作成しました。
 はじめは個人的に親しい数人の先生方の仕事をこのプログラムを使って手伝っていただけでしたが、今では全クラスの成績処理を「教務部の仕事」として一手に引き受けるようになっています。
 そこで、最近、疑問に思うようになったのが、このプログラムの著作権です。このように学校からの命令、依頼のない状態で開発されたプログラムの著作権は、制作者、学校のどちらに帰属するのでしょうか。
 ちなみに、私はこのプログラムを作成するために、勤務中、勤務外の両方の時間を使いました。
a  それが「教務部の仕事」であれば、職務著作(著作権法15条2項)となり、著作権は所属する法人(学校法人か地方自治体)に帰属します。このケースは、プログラムの著作物ですから、他の著作物とことなり、学校や地方自治体の名前で公表したものでなくても法人の著作物となります。プログラムの著作物は、職場内で業務に使用する場合が圧倒的に多く、その際、法人等の名前を付けて公表する慣例がないためです。
 あなたは、教務部の担当者として校内の仕事の流れを見渡したとき、担当教師の成績処理に課題があるのに気づいた。その課題の解決手段としてプログラムの作成を思いついたというわけですね。職務著作の要件のひとつに「法人等の発意に基づき」とありますが、これには、何も上司の命令によって行う創作だけに限りません。業務の従事者が、その仕事として当然行われる創作活動も含まれると解されています。
 これは日常のルーチン・ワーク外の仕事です。とても時間が足りませんので時間外にも開発を続けたというわけですね、サラリーマン社会にはよくある話です。上司はそれを高く評価し、漫然と日々を過ごす部下は、それなりの評価をするというのが世の常です。「当然行われる創作活動」といっても、人によって幅があるのはやむをえないことです。
 さて、あなたのおかげで、職員室の業務が向上しました。これは仮の話ですが、教育委員会が目をつけて、そのプログラムをCDに焼き付け、他校にも配布したとします。また、評判を呼んだため県内外に販売するかもしれません。その場合は、規則や条例にもよりますが、たぶん、一定の報奨金が支給されるでしょう。その労をとるのは上司である校長です。
 特許法の職務発明(35条3項)は、「相当の対価の支払いを受ける権利を有する」と定めています。つい最近、最高裁第三小法廷(平成15年4月22日)は、相当の対価の額が「満たない時は、その不足額を請求できる」と、職務発明者に有利な判断をしたばかりです。著作権法の職務著作には「対価支払い」の条項はありませんが、職務で作成した著作物を、たまたま販売のため出版した場合は、印税のなかから報奨金を支払うところが大部分です。
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q 自宅のパソコンで使っているソフトを職場でも使いたい。
 この春の人事異動で部署が変わりました。新しい職場ではパソコンがなく不便な思いをしています。パソコンを買う予算はない、とのことなので、自分用のパソコンを自己負担で買おうと思っています。
 そこで、質問です。自宅には一台、パソコンがあるのですが、自宅で使っているパソコンのソフトを職場用のパソコンにインストールして使ってもいいのでしょうか。
a  自分用のパソコンが2台あって、1本のソフトの共用が許されるのは、私的使用のための複製(著作権法30条1項)の場合です。職場のパソコンは、業務用ですから、そのパソコンが自己の所有物であっても複製は許されないというのが著作権法上の解釈です。
 ビジネス用のソフトウェアは、通常「使用許諾契約」が結ばれています。したがって、その契約の範囲の使用が許されます。むかしは、その範囲が1台のハードディスクに限定されていました。それが、最近では同時に使用しない限り2台のハードディスクで使用できるとするところが増え、オンラインによるライセンス認証では、ケースによっては複数の台数による認証が許されています。
 ノートパソコンを業務上の補助ツールとして持ち歩いているビジネスマンが増え、1台のハードディスクに限定するのは非現実的になっているからでしょう。お持ちのソフトの使用許諾契約をご確認ください。
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q 上司の命令で不正にソフトをインストールした。
 上司の命令でひとつのソフトを何台ものPCにインストールさせられています。上司には、違法コピーに当たると説明しているのですが、「ばれなければ大丈夫だ。ばれるわけがない。君は私たちの作業の妨げをする気なのか?」といわれ、しぶしぶ行っています。私自身もかなりの罪になってしまうのでしょうか。
a  日本における2004年のビジネスソフトの違法コピー率は28パーセントです。これは、アメリカのビジネスソフトの権利保護団体(BSA)の調査結果です。前年調査より1パーセント減っていますが、違法コピーゼロへは、まだまだ遠い道のりといえます。ビジネスソフトですから、大部分が職場での違法コピーと考えていいでしょう。そこで、監督責任のある上司のモラルが問われます。
 あなたの上司は、「ばれるわけがない」といいますが、当協会が関係した大阪市内のソフト会社の企業内違法コピー(約1億4千万円で和解)BSAが関係した京都府内のメーカーの組織内違法コピー(約1億円で和解)は、ともに内部告発により発覚したものです。
 著作権法の権利侵害は、差止請求(112条)、損害賠償請求(114条)の民事救済のほか、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金(119条)の刑事罰(親告罪)も規定されています。法人の代表者、代理人、使用人その他の従業者が業務上に行った違反行為には、行為者に前記119条の刑罰が適用になるほか、法人と代理人も罰金刑が科せられる両罰規定(124条)があります。この罰金額は、平成16年1月1日より1億5,000万円に引き上げられました。
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q 新入社員教育のためのコピーは「教育目的」に入りますか?
 新入社員研修に使うためのソフトの購入を申請したところ、経理部は「教育のためのコピーは認められているから、業務に使っているソフトをコピーして使うように」と言って予算を認めません。本当でしょうか?
a  確かに、著作権法第35条で「教育目的のためのコピー」の一部を認めています。しかし、あくまでもそれは営利を目的としない学校その他の教育機関でのことであり、企業での研修等にはこの規定は適用されません。また、たとえ学校内のコピーであっても、「教育を担当している者がコピーすること」などと厳しく制限されています。経理部の担当の方は、第35条を間違って理解しているのではないでしょうか?

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q 企業内の違法コピーで罰せられるのは誰?
 会社内で、ワープロソフトなどのコピーが出回っています。企業内違法コピーの場合、刑事罰を受けるのは、コピー行為を直接行った者だけですか? 
  企業の責任は問われないのでしょうか?
a  企業内違法コピーの場合は、違法コピーの使用者だけでなく企業も管理責任を問われ、両罰規定(著作権法第124条)により、1億5,000万円以下の罰金として処断されます。この規定の趣旨は、実際には従業員の著作権侵害行為によって利益を得、しかも著作権侵害に深くかかわっている違法コピー使用者や法人などが処罰を免れる不都合を回避することです。そのほか、現行刑法の解釈および運用によって企業内部における複数関与者の著作権侵害行為に対し、厳しい処断も考えられます。たとえば自らが直接複製行為を行わなくとも、複製することの謀議(複製をしようという合意)に参加していれば、「共謀共同正犯」理論によって処罰されます。また、共謀共同正犯にならない場合であっても、複製・翻案を行った者に対して命令や依頼を行った者は「教唆犯」あるいは「幇助犯」として、刑事責任を負います。
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